【2024年】最も検挙件数が多かった交通違反は？

【2024年】最も検挙件数が多かった交通違反は？一時不停止が最多、スピード違反や放置違反も続く

警察庁が2025年2月に発表したデータによると、2024年中に検挙された道路交通違反件数は全国で500万件以上にのぼりました。なかでも最も多かった違反や、その背景を整理しながら、日本の道路交通の実態と安全意識について探ります。

■ 第1位：一時不停止

もっとも多かった違反は**「一時不停止」**でした。一時停止の標識がある場所で、完全に停止していないと見なされたケースが多く、事故を防ぐために取り締まりが強化されていることが背景にあります。特に出会い頭の事故が多い交差点では厳格に取り締まられており、ドライバーには慎重な運転が求められています。

■ 第2位：スピード違反（最高速度違反）

検挙件数：84万7378件（全体の16.5％）

速度別では、

• 25km未満：27万件超

• 20km未満：26万件超

• 30km未満：18万件

• 50km未満：11万件超

• 50km以上：1万件以上

などとなっており、生活道路やスクールゾーンなどでの速度超過が多く見られました。交通弱者である歩行者や自転車との事故防止のためにも、「検挙されないため」ではなく「安全のため」の減速意識が求められます。

■ 第3位：放置違反金納付命令

件数：63万5787件（全体の12.4％）

これは、駐車違反後に警察へ出頭せず、違反金も支払わなかった人に対して、公安委員会が出す命令です。放置すると車検が受けられなくなったり、財産が差し押さえられる可能性もあるため、速やかな対応が必要です。

■ 第4位：通行禁止違反

件数：55万1589件（全体の10.7％）

進入禁止区域への進入、一方通行の逆走などが含まれます。不慣れな土地での走行や標識の見落としによる違反が多く、カーナビやアプリの活用と、現地標識の確認が大切です。

■ 第5位：信号無視

件数：40万4034件（全体の7.9％）

通常の赤信号だけでなく、赤点滅信号での一時停止義務違反も含まれています。交差点での事故リスクが高まるため、信号を守る意識を改めて徹底すべきです。

■ その他の主な違反

• 歩行者妨害：32万3280件

• シートベルト未装着：27万7744件

• 携帯電話使用（ながら運転）：19万6894件

• 駐車禁止場所等違反：12万3026件

• 飲酒運転（酒酔い＋酒気帯び）：2万1285件

特にながらスマホや飲酒運転などは重大事故につながるリスクが高いため、厳罰化が進んでいますが、依然として違反は根絶されていない状況です。

■ まとめ

2024年の交通違反で最も多かったのは「一時不停止」、次いで「スピード違反」「放置違反金納付命令」と続きます。いずれも事故防止の観点から重視される違反ばかりであり、ドライバーひとりひとりの安全意識が問われています。違反を「捕まらないため」に避けるのではなく、「事故を起こさないため」に運転マナーを守ることが、結果的に社会全体の安心と安全につながります。

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