ガソリン価格が3週連続で下落！全国平均183.0円に

【5月14日発表】ガソリン価格が3週連続で下落！全国平均183.0円に　補助金再強化でさらに値下がりも？

2025年5月14日、資源エネルギー庁が発表した最新の全国平均ガソリン価格によると、レギュラーガソリンは1リットルあたり183.0円となり、前週より1.5円の値下がりとなりました。これで3週連続の下落となり、年初の高値から徐々に調整局面へと入っている形です。

◆ 地域別価格の差は最大17円以上

都道府県別では、最も高かったのが高知県の193.7円、続いて鹿児島（191.9円）、長崎（190.6円）、大分（189.6円）、長野（189.1円）と、九州・山間部が上位を占めました。

一方で最も安かったのは岩手県の176.2円、次いで埼玉（176.5円）、愛知（176.8円）、宮城・兵庫（177.3円）と、東北・関東・中部地方が比較的安値傾向にあります。地域間の価格差は最大で17円以上に達しており、流通コストや競争状況、地域特性の違いが背景にあるとみられます。

◆ 今後の補助金再強化で10円前後の値下がりも？

政府は5月22日以降にガソリン補助金の再強化を予定しており、これにより1リットルあたり最大5円程度の価格調整が見込まれています。現行価格水準が続いた場合、7月初旬には10円前後の値下がりが期待され、価格は2022年のロシア・ウクライナ侵攻直後（175円台）に近づく可能性も出てきています。

本来、トリガー条項とは「レギュラーガソリンの全国平均価格が3か月連続で160円を超えた場合、ガソリン税の一部（25.1円）を停止する」という仕組みです。これは、価格高騰時の家計や物流への負担軽減を目的とした“緊急措置”のはずでした。

しかし、2011年の東日本大震災以降、発動が凍結されており、現在も政府は補助金という別の手段で価格調整をしている状態です。その背景には次のような**「既得権益的」な構造**があると指摘されています：

■ なぜトリガー条項が発動されないのか？

1. 地方財源の減収懸念
   　トリガー条項が発動されると、地方自治体の道路整備等に使われている「地方揮発油税」も減収になるため、政府は慎重な姿勢を取っています。

2. 一度発動すると元に戻しづらい
   　税を一時停止してしまうと、その後に再び税を上げる際、国民の強い反発が予想され、政治的リスクが高いとされています。

3. 官僚組織の裁量権温存
   　補助金方式であれば、どこにどれだけ配分するかを「官僚側が設計」できます。一方、トリガー条項は自動的に税が下がるため、財務省・経産省などの“裁量”が効きづらいのです。これが「既得権益」と言われる所以です。

■ まとめると…

「補助金」ではなく「税の停止」という本来の仕組み＝トリガー条項を動かせば済む話。しかし、官僚組織の権限維持や、地方財政への影響を盾にして凍結したままにしており、国民負担はそのままというのが現状です。

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