スマホじゃダメなの？新車購入時に迷う

スマホじゃダメなの？──新車購入時に迷う「純正カーナビ30万円」の価値と意義とは

新車を購入する際、必ずといっていいほど悩むのがオプション選び。中でも「純正カーナビ」は、スマホや後付けナビでも代用できるだけに、「本当に必要か？」と頭を悩ませる人が多い。

カーナビは今や必需品。でもスマホでも十分？

現代のカーライフにおいて、カーナビは欠かせない存在となっている。ルート案内や到着時間の予測など、日常的に重宝する機能が揃っており、スマホでも代替できる点は事実だ。

しかしながら、純正カーナビは価格が高額。例えば軽自動車の新型ムーヴでは、10インチモデルのナビが約35万円と、車両本体価格の約20%を占める場合もある。対して、ディスプレイオーディオ（スマホ連携可能なモニター）なら7～12万円程度で済み、コスト面では圧倒的に有利だ。

純正カーナビを選ぶ理由とは？

それでも純正カーナビを選ぶユーザーが多いのはなぜか。それには以下のような理由がある。

• インテリアの一体感：車両設計段階から組み込まれており、デザイン上の“おさまり”が抜群。

• 多機能連携：ナビだけでなく、エアコン、オーディオ、車両設定まで操作可能なモデルも。

• 保証の安心感：一般的に2〜3年の長期保証があり、故障時も無償修理が受けられる。

• 下取り時の評価：純正装備の方が査定で有利になるケースが多い。

• 新車契約時でしか選べない：メーカーオプションの場合、購入後には追加できないため後悔を避けたい心理も働く。

今後はスマホ＋ディスプレイオーディオが主流に？

ただし、時代の流れとともにスマホ連携を前提としたディスプレイオーディオが標準装備化し、カーナビ機能をアプリで代用する傾向が強まっている。スマホを使いこなせる層にとっては、あえて30万円の純正ナビを選ぶ理由は薄れつつある。

それでも、自動車メーカーは多様なユーザー層に対応せざるを得ない。スマホに不慣れな人や、操作性・保証面での安心感を重視する層も一定数存在するため、現時点では両方のニーズに応えるしかないのが実情だ。

課題は「高額セットオプション」の存在

純正ナビの価格だけでなく、オプションの「パッケージ販売」にも課題がある。例えば、筆者が購入した日産車では、プロパイロット機能が欲しいだけなのに、42万円のナビセット（BOSEスピーカーやETC2.0、USBポートなども含む）を選ばざるを得なかった。多機能でお得に見えるが、「必要な機能だけ選べない」不満は大きい。

メーカーの事情も理解できるが、よりユーザー視点に立った柔軟なオプション設定が望まれるところだ。

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