ハイビームの正しい使い方と注意点について

夕暮れや夜間に、対向車の「ハイビーム」がまぶしく感じる経験をした人も多いでしょう。ハイビームは夜間の視界確保に重要ですが、不適切な使用は他のドライバーに迷惑をかけ、違反対象になる場合もあります。

ハイビームの重要性とメリット

ハイビームは、前方を遠くまで照らし、夜間や視界が悪い環境での安全運転に役立ちます。全日本交通安全協会によると、ハイビームを使用することで歩行者や自転車を早期に発見し、事故のリスクを軽減できるため、特に街灯のない郊外や山間部での使用が推奨されています。ハイビームは約100メートル先まで照らせるため、対向車や先行車がいない時や視界が不良な場所での使用が効果的です。

ハイビーム使用の注意点

一方で、対向車や先行車にハイビームのまま接近すると、強い光が相手の視界を奪い、事故のリスクを高めます。そのため、以下のような場合には、速やかにロービームに切り替えることが求められます。

• 対向車が接近したとき：対向車が約100～200メートル以内に接近した際はロービームに切り替えます。
• 先行車を追従する際：前方の車両のバックミラーに光が反射するため、後ろからのハイビームは避けるべきです。
• 歩行者や自転車がいるとき：ハイビームが驚きや不安を与えることがあるため、人がいることを確認したらロービームにします。
• 雨・霧・雪の際：ハイビームは光が拡散し、かえって視界が悪化するため、ロービームが適しています。

オートハイビーム機能とLEDライトの普及

近年の車両には、周囲の明るさを自動で検知し、ハイビームとロービームを切り替える「オートハイビーム」が搭載されるようになりました。また、LEDライトの普及により、従来のハロゲンより明るく、白色光が遠くまで届く利点がありますが、特定の方向に強く光が集中するため、まぶしさを感じやすくなるという側面もあります。

違反の可能性

日本の道路交通法では、適切なライトの使用が義務付けられています。対向車や先行車がいる場面でハイビームを使用し続けたり、必要な場合に適切な灯火を行わなかった場合には、「車両等の灯火不適切使用」として、違反点数1点、反則金が普通車で6000円、大型車で7000円、二輪車で5000円が科されます。

ハイビームとロービームの切り替えを意識し、安全で快適な夜間の運転を心がけましょう。

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