新制度「OBD検査」とは？ 車検が変わるポイントと注意点

2024年10月1日から始まった「新しい車検制度」では、車検項目に「OBD検査」が追加されました。この制度は、近年の車両の電子化や先進安全技術の普及に対応し、安全性をより確保するために導入されました。以下では、「OBD検査」の内容や車検における注意点について解説します。

OBD検査とは？

「OBD」とは、「On Board Diagnostic（車載式故障診断装置）」の略称で、車両のコンピュータ制御装置（ECU）を検査するものです。この検査では専用のスキャンツールを使い、以下のような項目がチェックされます。

• 運転支援装置（自動ブレーキなど）
• 自動運行装置
• 排出ガス抑制装置

これらの装置が正常に機能していない場合、車検に不合格となる可能性があります。

従来の車検との違い

これまでの車検では、クルマの機械部品や排気ガスの状態などが主な検査対象でした。警告灯が点灯していても、他の基準を満たしていれば車検に合格していました。

一方、新しいOBD検査では、車両のコンピュータに接続して直接データを読み取り、不具合を検出します。これは、先進安全装置の不作動や誤作動を未然に防ぐための重要なステップです。

対象車両

OBD検査は、以下の車両に適用されます。

• 2021年10月以降に発売された新型車（輸入車は2022年10月以降）
• 運転支援装置や排出ガス抑制装置が搭載された車両

ただし、一部の車両は検査対象外となる場合があります。以下の条件に該当する車両はOBD検査が免除される場合があります。

• 車検日が2024年9月30日以前（輸入車は2025年9月30日以前）
• 形式指定年月日から2年未満の車両
• 初度登録年月から10か月未満の車両

車検証には「OBD検査対象（車）」と記載されているので、対象かどうかを確認すると良いでしょう。

OBD検査のメリット

1. 安全性の向上
   車両の高度な電子制御装置を検査することで、不具合を早期に発見し、安全性を確保します。
2. 誤作動の防止
   自動ブレーキや運転支援装置の不具合による事故を未然に防ぐ効果があります。

注意点と対応策

• 事前に車両の状態をチェック
  警告灯が点灯している場合や、最近の車両で不具合を感じる場合は、事前にディーラーや整備工場で点検を受けましょう。
• 対象外か確認する
  車検証や購入したディーラーに問い合わせ、OBD検査の対象か確認することをおすすめします。

まとめ

新しい車検制度におけるOBD検査は、先進安全技術の普及に伴い、車両の安全性を確保するために導入されました。この検査では、車両のコンピュータを直接診断することで、不具合を早期発見できるメリットがあります。一方で、検査基準を満たさない場合は車検に通らない可能性もあるため、定期的な点検と事前の確認が重要です。

車検の際はディーラーや整備工場に相談し、新しい制度に対応した準備を整えましょう。

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