電気自動車の「電欠」対策—万が一の緊急事態にどう対応するか

電気自動車の「電欠」対策—万が一の緊急事態にどう対応するか

電気自動車（EV）の普及が進む中、多くの人が「電欠」の不安を抱えています。これは、エネルギー切れで走行不能になる状況で、ガソリン車の「ガス欠」に相当します。EVならではの対処法や緊急時の注意点を解説します。

電欠が発生したらどうする？

エンジン車の場合はガソリンや軽油を携行缶で補給できますが、EVでは簡単に電力を持ち運ぶことはできません。そのため、以下の対処法が必要になります。

1. JAFの「EV充電対応サービスカー」を利用する

JAFでは、電欠で走行不能になったEVに対応するため、急速充電装置を搭載した「EV充電対応サービスカー」を提供しています。

• 対応内容
  約20分間の充電で、最寄りの充電スポットまで走行できる約20km分の電力を供給します。
• 充電規格
  一般的な「CHAdeMO（チャデモ）」規格を採用。必要に応じてアタッチメントで対応可能です。
• メリット
  レッカー移動に比べて時間を短縮でき、速やかに充電スポットまで到達可能です。

2. レッカー移動を依頼する

JAFやロードサービス会社に依頼し、充電施設までレッカー移動を行います。この方法は時間がかかるため、緊急充電が利用できない場合の最終手段として考えましょう。

電欠を防ぐためのポイント

1. 充電スポットの事前確認
   出発前に目的地周辺やルート上の充電スポットを確認し、計画的に充電を行います。
2. バッテリー残量に余裕を持つ
   目的地到達後も十分な残量が確保できるよう、早めの充電を心がけましょう。
3. 緊急時に備える
   JAFの会員登録やロードサービス加入を検討し、いざという時の対策を講じておきます。

緊急時の注意点

万が一、電欠で停車してしまった場合には、以下の安全対策を徹底してください。

1. 車を安全な場所に停車

可能な限り路肩や駐車帯など、安全な場所に停車します。

2. 停止表示板や発煙筒を設置

後続車に自車の存在を知らせ、追突事故を防ぎます。

3. 高速道路では避難を優先

高速道路や自動車専用道路で停車した場合、本線上や車内で待機してはいけません。ガードレールの外など安全な場所に避難しましょう。

電欠トラブルの現状

JAFによると、2023年度には全国で975件の電欠救援要請がありました。これは電動車両の普及が進む中での課題を示しています。しかし、EV充電対応サービスや充電インフラの整備により、今後はさらにスムーズな対応が期待されます。

まとめ

EVの電欠は、事前の充電計画やインフラ確認で予防できますが、万が一のトラブル時にはJAFの充電サービスやレッカー移動が頼りになります。安全対策を徹底し、落ち着いて対応することで、大きなトラブルを防ぐことができます。電欠を恐れず、安全なEVライフを楽しむために、計画的な運転を心がけましょう。

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