13年超のクルマはなぜ“税金が高くなる”？旧車オーナーから不満噴出の自動車税制度とは

毎年5月に送られてくる「自動車税」の納付通知書。なかでも注目されるのが、初度登録から13年を超えたクルマに対して課される“重課制度”です。これは通常よりも約15％増しの税額が求められ、たとえば6.0リッター超の旧車では年間12万7600円にも達します。

この制度の背景には、古い車ほど環境負荷が高いという前提があり、「環境に優しい車への買い替えを促す」ことを目的としています。ハイブリッド車や電気自動車などの**低公害車は逆に大幅な減税（最大75％）**が適用され、たとえば1.5リッターのハイブリッド車なら通常3万500円の税が半額の1万5500円に。

一方で、ディーゼル車は11年、ガソリン車は13年を超えると重課対象となり、長く大切に乗り続ける人ほど負担が重くなるのが実情。重量税においても13年・18年の2段階で課税が重くなり、“古い車＝悪”という構図が制度に組み込まれています。

こうした仕組みに対し、SNSやネット上では「長く乗ることもエコでは？」「維持費が理不尽に高すぎる」といった**“旧車いじめ”への批判の声が多数**上がっています。

生活の足としてクルマが欠かせない地域も多い中で、**「贅沢品ではなく生活必需品」**という実態を無視した税制に、疑問を感じる人は少なくありません。

環境配慮と公平性をどう両立するか——古い車を持つ人にも納得感のある制度設計が、いま求められています。