クルマも人間と同様に、冷え切った状態で急激に動き出すと負担がかかってしまいます。暖機運転と聞くとエンジンだけを気にすることが多いですが、実はクルマ全体にウォームアップが必要です。暖機走行について改めてお伝えします。
クルマの各パーツは、暖まった状態で最適なパフォーマンスを発揮するよう設計されています。そのため、冷えた状態での運転は、クルマの各部品にとって負担がかかります。例えばトランスミッションの場合、冷えたミッションオイルは粘性が高くなっており、シフトが渋くなることがあります。また、デフやタイヤ、ブレーキ、ハブベアリング、触媒、マフラー、ダンパーのオイル、各部のブッシュ、グリスなども暖機運転が必要な部品です。
暖機運転はエンジンだけを暖めるだけでは不十分であり、クルマ全体が暖まるまで待つ必要があります。暖機運転を怠ると、クルマにダメージを与えるリスクが高まります。特に冬の朝は路面やタイヤのグリップが低下し、ブレーキの反応が鈍くなることがあります。
エンジンだけでなく、タイヤやトランスミッション、その他の部品も平等に暖まるように心がけましょう。エンジンをかけたらすぐに走り出し、15分ほどは優しく、おとなしく走るだけで十分です。水温警告灯が消えるまで、スムーズなドライビングを心がけることが大切です。
暖機運転ではなく「暖機走行」を心がけましょう。地球やご近所への配慮も大切です。今シーズンから、優しい「暖機走行」で、クルマを大事にしましょう。