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冬タイヤ」は雪道で止まる?交換前に気をつけたいコト
スタッドレスはなんでしっかり止まる?冬の走行の守護神「サイプ」とは
本格的な冬のシーズンを迎えるにあたり、積雪地に住むユーザーは夏タイヤから冬タイヤ(スタッドレスタイヤ)への交換を意識し始めるでしょう。
雪が降ったり路面が凍ったりする冬の時期に欠かせないスタッドレスタイヤですが、どのような仕組みで積雪路や凍結路で止まるのでしょうか。
北海道や青森県、新潟県など積雪がほかの地域よりも早く見られる場所では、10月から11月に掛けてスタッドレスタイヤに交換するのが一般的です。
タイヤには、車種や使用用途に応じてさまざまな種類が存在します。そのなかで、積雪地での使用を想定したものとして、前述のスタッドレスタイヤが有名ですが、夏場など通常時に装着するタイヤとはどのような違いがあるのでしょうか。
ブリヂストンのサイトでは、夏タイヤとスタッドレスタイヤの形状や溝における違いとして、スタッドレスタイヤのほうがワイドなトレッド幅となり、溝が深く、溝面積も大きいと説明しています。
また、スタッドレスタイヤが雪道で止まれる理由について、
「スタッドレスタイヤが凍結路でもグリップ性能があるのは、『サイプ』と呼ばれるタイヤ表面にある細かい溝のようなものが関係しています。
凍結路の表面には水の膜ができているのですが、サイプはその水分を吸収しつつ、氷の表面をしっかりとつかむ形状になっています。
スタッドレスタイヤにおいては、このサイプが非常に重要で必須のものとなっています」
凍結路の表面には基本的に水分で覆われており、まず氷とタイヤが接地するまえに水分がその邪魔をします。
スタッドレスタイヤは、サイプによってはじめに水分をぎゅっとタイヤの溝のなかに取り込んだ後、氷の表面をつかむことでグリップします。
したがって、このサイプは、スタッドレスタイヤにとってなくてはならないものとなっており、各タイヤメーカーは、サイプの形状や配置を工夫することでグリップ性能の向上に努めています。
また、前出の新谷氏は、スタッドレスタイヤのもうひとつの特徴について、「サマータイヤに比べて、ゴムの柔軟性が高くなっています」といいます。
ゴムを柔らかくすることで、クルマが地面に強く圧力をかけた際に、タイヤが押しつぶされやすくなります。
タイヤが押しつぶされることで、サイプの溝が大きく広がるため、そのぶんつかむ地面の面積も広くなるという利点があります。
このようにスタッドレスタイヤにおいては、「サイプ」と「ゴムの柔軟性」の2点がグリップ性能の重点となっています。
そのため、タイヤ表面が摩耗してサイプの溝が減ったり、劣化によってゴムが固くなってしまうと、スタッドレスタイヤの性能は著しく低下するので注意が必要です。
スタッドレスタイヤは、溝の深さが50%以上摩耗していると本来の性能を発揮出来ないといい、各タイヤメーカーではプラットホームという冬用タイヤとしての使用限度を示すサインを設けています。
例えば、横浜ゴムのホームページでは「プラットホームが露出していたら、冬タイヤとしては使用できません。露出する前のタイヤ交換を心がけましょう」と呼びかけています。
タイヤの交換基準については、「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第167条において「いずれの部分においても1.6mm以上の深さを有すること」と法律で定められたものでもあります。
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冬シーズンになれば、各タイヤメーカーや販売店での在庫が少なくなることもり、希望の種類やサイズが手に入りづらくなります。
そのため、早い段階でスタッドレスタイヤの状態を確認し、問題があれば買い換えるなどを検討することが大切です。